20歳の時、父勝市の指導を受けながら三線を作り始める。以来40年以上作り続けている。
常に棹材との対話を心がけ、人間より寿命の長い木が三線として再び生まれ、皆々様に永く愛されるようにと願いながら製作している。型をきっちりと保ち完璧な型を追求する。古人(いにしえびと)は三線を床の間に飾り、美を求め深く豊かな音を追求した。三線を愛しむこの沖縄の風土をいつまでも大切に残したいと願っている。
01 棹の加工
02 棹の漆塗り
03 胴の加工
04 胴張り(蛇皮張り)
05 胴掛け、糸掛け、絃掛け(範)、駒の加工
06 組み立て
棹の材料は黒檀に黒漆塗り。胴材は琉球槙(チャーギ)、胴張り皮は南方産の蛇皮である。棹材として最も良いとされる八重山黒木は珍重であるがゆえに乱伐にあい。
現在流通している黒檀は、フィリピン・ベトナム等の輸入黒檀がほとんどである。
当店では、先代勝市が二代目勝武6歳の頃、家族の建築費用として蓄えられたお金を全て投入し、当時はまだ流通していた八重山黒木の購入にあてた。
現在はその八重山黒木を大切に保管し、顧客の注文に応じている。
棹材は全て自然乾燥し、棹材の製作には細心の注意を払っている。